2016年2月、イタリア旅行で訪れたベネチア。水の都と呼ばれるこの街は、想像以上に美しく、歴史と文化が息づく特別な場所でした。本記事では、ベネチアの街歩きや島巡り、ヴァポレットの使い方など、旅のハイライトを詳しくご紹介します。
1日目:ベネチア本島散策|水の都を歩く
イタリア本土からベネチア本島へ移動
空港到着後バスでイタリア本土にあるホテルまで移動しチェックイン。電車で一駅の距離にあるベネチア本島へ向かいました。駅を出るとすぐに目に飛び込んできたのは、水上バス「ヴァポレット」の鉄道駅乗り継ぎ場。この瞬間、「ついにベネチアに来た!」と実感しました。

ヴァポレットを利用すると、ベネチア本島や周辺の島々を効率よく観光することができます。乗り方やチケットの詳細については、この記事の最後で紹介します。
北側から街歩き開始|ジェラートと仮面のお店
鉄道駅を降りてすぐに見えたのは、大きな橋。そこを渡り、ベネチアの街歩きをスタートしました。あいにくの雨模様でしたが、狭い路地を歩きながら、歴史ある建物や運河の景色を楽しみつつ、途中で見つけたジェラート屋さんで一息。やはり本場のジェラートは美味しく、旅の疲れを癒してくれました。

また、街には仮面を売るお店がたくさん並んでいました。これは「ベネチア・カーニバル」の名残で、豪華な仮面をつけて祝う伝統的なイベントが今も続いているのだとか。仮面文化については、別記事で詳しく掘り下げる予定です。
サン・マルコ広場で洗礼を受ける|ハトの餌やり事件
街を歩き続け、ついにベネチアの中心とも言える「サン・マルコ広場」に到着。広場の開放感と美しい建築に感動しながら歩いていると、おじさん3人組に声をかけられました。「手を出せ」と言われ、言われるがままにすると、いきなりハトの餌を手に置かれ、大量のハトが押し寄せることに。そして「30ユーロ!」と要求されましたが、何とか粘って10ユーロに値切りました。それでもぼったくりですね。海外旅行初心者にとって、これも良い経験になりました。

夜のベネチアを堪能|リアルト橋を眺めるテラス席で夕食
その後、ゴンドラの船着場や対岸に見える島を眺めながら、中心部の川沿いにあるレストランへ。このレストランは、リアルト橋を眺められるテラス席がある場所で、ベネチアの夜景を楽しみながら食事を満喫しました。
夜のベネチアの雰囲気は格別で、運河沿いの街灯が水面に反射し、幻想的な景色を作り出していました。バルもいくつか見かけ、地元の人たちがワインを楽しんでいる様子も印象的でした。

2日目:ベネチアの島巡り&本島でのゴンドラ体験
2日目は朝からベネチア本島周辺の島々をヴァポレットで巡りました。実はベネチアは大小合わせて118個の島々で構成されています。その中でも特に有名な3つの島を訪れましたので、紹介します。島巡りにはヴァポレットの24時間チケットを活用しました。詳細は本記事の最後で紹介します。
今回の島巡りルートと現時点での状況
実際に利用したルート(2016年時点)
- Ferravia (鉄道接続駅) → (4.2番線) → Murano Faro (ムラーノ島)
- Murano Faro (ムラーノ島) → (12番線) → Burano (ブラーノ島)
- Burano (ブラーノ島) → (12番線) →Fondamente Nove (本島北側)
- Fondamente Nove (本島北側) → (4.2 or 5.2番線) →S. Marco-S. Zaccio (本島南側)
- S. Marco-S. Zaccio (本島南側) → (14番線) → Lido S. Maria Elisabetta (リド島)
※ブラーノ島からリド島は直接14番線でも移動できます。私はお昼ご飯を本島で食べたかったのでこんなルートで移動しました。
現在の状況と代替ルート(2025年2月時点)
公式サイトを確認すると、現在4.2番線では直接ムラーノ島に移動できないようでした。(途中区間を歩けと言われているので、工事か何かでしょうか。) そこで、島巡りの代替ルート案を紹介します。
- Ferravia (鉄道接続駅) → (5.2番線) → Fundamente Nove (本島北側)
- Fundamente Nove (本島北側) → (4.1 or 4.2番線) → Murano Faro(ムラーノ島)
- Murano Faro (ムラーノ島) → (12番線) → Burano (ブラーノ島)
- Burano (ブラーノ島) → (14番線) → Lido S.Maria Elisabetta (リド島)
- S. Maria Elisabetta (リド島) → (10番線) → S. Marco Giardinetti (本島南側、サンマルコ広場付近)
せっかくなので、今だったらこんな感じで巡るかなというルートにしてみました!参考になればうれしいです。
ムラーノ島 | ベネチアングラスの芸術
最初に向かったのはムラーノ島。ここはベネチアングラスの産地として有名で、島内にはガラス工房やショップが立ち並んでいました。職人が手作りするガラス細工は、まさに芸術品。お土産としても人気のようでした。

ブラーノ島 | カラフルな街並みと絵の購入
ブラーノ島は、ベネチア周辺の島々の中でも特に印象的な場所でした。カラフルな家々が立ち並ぶ風景は、まるで絵本の世界に迷い込んだようです。この鮮やかな色彩には理由があり、漁師たちが霧の中でも自分の家を見つけやすいように、それぞれの家が異なる色に塗られているのだとか。


町の中心には教会があり、この島のシンボルのように感じます。運河沿いにはレストランやお土産屋さんが並び、レース製品や手作りの雑貨が売られています。この日は青空だったので、テラスでのランチが気持ちよさそうでした。

特に、ここで出会った小さな絵に心を奪われ、人生で初めて絵を購入しました。これは今でも思い出に残っています。

本島でのゴンドラ体験 | 水面からのベネチア
島巡りの終着点、S. Marco-S. Zaccioはサンマルコ広場やゴンドラ体験の乗り場が近くにあります。ゴンドラに乗ると、まるで別世界に入り込んだような感覚になります。特に細い水路を進むと、静寂の中にベネチアの歴史が息づいているようでした。船頭さんが「ここがマルコ・ポーロの家だよ」と教えてくれるなど、ただ乗るだけでなく、歴史を感じる体験ができました。

ヴァポレットの乗り方と活用方法 実践情報
最後にベネチア観光で大活躍するヴァポレット(水上バス)について紹介します。ヴァポレットは、ベネチア本島や周辺の島々を結ぶ主要な公共交通機関で、運河を移動する際にとても便利です。最新の運行情報や料金についてはこちらの公式サイトを確認すると安心です。

チケットの乗り方・買い方
ヴァポレットの乗り方は、チケットを乗船時にタッチするだけでとても簡単です!
なお、チケットの購入は以下の5つの方法があります。
- ACTV窓口(主要乗り場やサンマルコ広場に設置)
- 主要乗り場の自動券売機(クレジットカード対応)
- オンライン購入(AVM Venezia Official App)
- Venecia Unica Card(観光パスとして購入可能)
- 街のコンビニやタバコ屋(一部)
おすすめの購入方法
最もスムーズなのは「主要乗り場の自動販売機」!
クレジットカードも使え、並ばずにスムーズに購入できます。
オンライン購入は現地利用なら便利
私はベネチアでのオンライン購入を試したことはありませんが、ウィーンで類似のアプリを使い、日本から事前購入した際、時差の関係で狙った日にうまく利用できませんでした。そのため、現地で購入するなら便利かもしれません。
運賃形態(2025年現在)
ヴァポレットのチケットは時間制の乗り放題タイプが基本となっています。
チケット種類 | 料金 (€) | 有効時間 |
---|---|---|
シングルチケット | 9.50 | 75分 |
24時間チケット | 25 | 24時間 |
48時間チケット | 35 | 48時間 |
72時間チケット | 45 | 72時間 |
7日間チケット | 65 | 7日間 |
チケットの注意点
- シングルチケット (9.50 €) は75分間乗り放題(途中乗り換え可)
- 乗り放題チケットは、有効時間内なら何度でも乗り降り可能
- 空港行きの「Aliaguna」は別料金
ヴァポレットの運行経路(ルートマップ)
ベネチアのヴァポレットは本島内だけでなく、周辺の島々を結ぶ交通手段としても活用されます。2025年2月時点で公式サイトに掲載されている運行ルートマップはこちら。
現在の運行情報の確認方法
最新の運行経路は、公式サイトのPDFマップをこちらからダウンロードできます。
また、気になる路線の停車場やスケジュールを調べる場合はこちら
※工事などの影響で、一部のルートが変更されることがあるため要チェック!
主要なヴァポレット路線|観光に便利な路線を紹介!
ヴァポレットには複数の路線があり、用途によって使い分けるのがポイント
1番線(グランカナル観光向け)
ベネチア本島の主要観光スポットを巡るルート
ローマ広場→サンタ・ルチア駅→リアルト橋→サン・マルコ広場→リド島
ゆっくり進むので、船上からの街並み観光に最適
4番線&5番線(環状線)
本島の外周を巡るルート
4番線:ムラーノ島経由(本島とムラーノ島を行き来する人向け)
5番線:ムラーノ島を通らずに環状運行(島の外周を素早く移動したい人向け)
4.1/4.2、5.1/5.2で、内回り・外回りがある。
12番船(ブラーノ島行き)
Fondamente Nove(本島北側)→ムラーノ島→ブラーノ島
カラフルな街並みが魅力のブラーノ島に行くなら、このルートを利用!
14番線(リド島・ブラーノ島行き)
サン・マルコ広場→リド島→ブラーノ島
サン・マルコ広場から直接リド島に行けるルート
ポイント!
観光のメインなら「1番線」→大運河の景色を楽しみながら観光
ムラーノ島・ブラーノ島に行くなら「12番線」
環状線で移動をスムーズにしたいなら「4番線・5番線」
ヴァポレットの乗り方については、こちらの記事が写真も詳しく載せてあってわかりやすいです。

旅のまとめ&ベネチア観光のポイント
ベネチアはどこを歩いても絵画のような美しい街並みが広がる場所です。ヴァポレットを活用して周辺の島々にも足を伸ばしながら、ゴンドラでの水上散策や、華やかな仮面文化、歴史ある街並みを存分に楽しんでみてください。
私は1日半という限られた時間でしたが、それでも十分に魅力を感じることができました。もし時間に余裕があれば、3~4日かけてじっくり観光するのもおすすめです。
ぜひこの記事を参考にして、素敵なベネチア旅行を計画してください!
